【帯状疱疹】 2種類の帯状疱疹ワクチン、「シングリックス」「弱毒生ワクチン」についてのまとめ

これまで2種類の帯状疱疹ワクチンを紹介しました。今回は両者を比較します。有効性・長期効果・値段などに違いがあります。帯状疱疹ワクチンについて、参考になる公的サイトも紹介します。

ポイント

  • 2つの帯状疱疹ワクチンの比較
  • ワクチンのありそうな疑問に対する書き手の見解
  • Webで帯状疱疹ワクチンを検索するときの注意

2種類の帯状疱疹ワクチンの比較

今回の連載で、2種類の帯状疱疹ワクチンを紹介した。今日は両者を比較してみる。

シングリックス と ビケン の検索数の推移.png (647×452)
シングリックス と ビケン の検索数の推移 丨 Google Trends

2種類の帯状疱疹ワクチンを比較すると、下のようになる。

シングリックス ビケン
3年効果 90% 50%
10年効果 70% 20%
副反応 75% 50%
注射部位 筋肉内 皮下
値段 2万円程度 × 2回 1万円程度

実際の接種費用は医療機関によって異なるので、個別に確認が必要になる。

ワクチンに対する助成

ワクチンに対して助成を行っている自治体もある。だいたい半額程度の補助が受けられることが多い。

最新の情報は自治体のホームページなどを参考にして頂きたい。

帯状疱疹ワクチンに対して助成を行っている自治体の一覧の表のいち部を抜粋した図.PNG (933×740)
出典:全国保険医団体連合会・地域医療対策部会 2023年8月時点

帯状疱疹ワクチンに対する筆者の考え

帯状疱疹ワクチンについて、書き手は以下のように考えている。

筆者の経験

書き手は今まで帯状疱疹を何例もみてきた。帯状疱疹は、一度発症してしまうと生活の質が大きく低下してしまう。

痛みが強くて食欲が無くなり、体力を落とす場合も多かった。

ワクチンによる予防が可能になった今、やはり接種を勧めたいと思っている。

抗ウィルス薬との比較

前述の通り、書き手は抗ウィルス薬による重篤な副作用を 2例 経験している。

参考:帯状疱疹 第3回

一方で、ワクチンによる重篤な副作用の経験はない。自分の免疫力を使う分、ワクチンはずっと安全だと感じている。

ワクチンの効果

ワクチンの効果は断然 シングリックス に軍配が上がる。特に 70歳以上 では、弱毒生ワクチンは予防効果がつきにくい。接種後効果が10年間が続くのも、大きなメリットになる。

弱毒生ワクチンの予防効果はシングリックスに劣るが、発症した場合でも6割の疼痛軽減効果がある。接種をするとしないでは大きな違いがある。

安全性、最後は値段

両方の論文を読む限り、安全性は十分に評価されていると感じた。

ただし、シングリックスは臨床試験から10年、発売からまだ 3年 しか経っていない。そこに不安を感じるならば、弱毒生ワクチンの選択もあると思う。

値段も違うので、最後は財布とも相談する必要がある。

帯状疱疹ワクチンのありそうな疑問に対する筆者の見解

帯状疱疹ワクチンのありそうな疑問に対して、書き手の考えを紹介する。

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